コラム

【サイト分析徹底解説】GoogleアナリティクスにおけるGA4とUAの違いと重要指標「直帰率」とは?

マーケティング

GA4とは、Googleが提供するサイト分析ツールであるGoogleアナリティクスの新サービスのことです。
従来のサービスであるUA(ユニバーサルアナリティクス)が2023年6月30日で終了しました。
そして今後(7月1日以降)も同じように分析ツールを利用する場合、GA4(Googleアナリティクス 4)を利用する必要があります。

そこで今回は、

・GA4とUAの分析基準の違い
・分析の重要指標である「直帰率」の考え方や確認手順
・サイトを長く見てもらうための直帰率の改善策

について紹介します。

GA4の直帰率の見方を理解することは、サイト解析を行うマーケターやWeb担当者にとって重要です。
直帰率はサイト訪問者(以下ユーザーとします。)がサイトに訪問して1ページ目で離脱する割合を示します。
ユーザーの興味やコンテンツの適切さを把握するために必要不可欠な指標と言われています。
基本的な見方から応用的な利用までを理解することで、サイト改善やコンテンツ戦略の立案に役立つことでしょう。

この記事を通して直帰率の見方を理解し、サイトの改善につなげていきましょう。

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UAとGA4における直帰率の違い

UAとGA4では直帰率の定義が異なることをご存知でしょうか?

 

直帰率は、従来からの離脱率の指標としての役割に加え、GA4ではサイトの滞在の新たな分析基準としても注目されています。

直帰率が高いページやコンテンツは、ユーザーの関心を引き付けることができていない可能性があります。
そのため、直帰率を改善するための施策を検討することで、ユーザーの滞在時間を増やし、コンバージョン数を増やすことにも繋がるでしょう。

また、直帰率を他の指標と組み合わせることで、考察の幅が広がります。
例えば、直帰率が高いページと低いページを照らし合わせ、それぞれのコンバージョン率の違いを比較するとしましょう。
ここからユーザーの行動の関連性を知ることができ、よりコンバージョン率を上げる効果的な改善施策を導き出すことが可能です。

では次から、UAとGAそれぞれの直帰率の考え方について解説していきます。
自社でのWeb解析で活用していきましょう。

UAにおける直帰率の計算法

UAにおける直帰率は総セッション数に対しての直帰セッション数の割合で算出されます。
計算式にすると下記のようになります。

(UAの直帰率)=(直帰セッション数)/(総セッション)

※直帰セッション数: そのページを入口として終了したセッション数
※総セッション数:初めに訪問したページから別ページへの遷移が行われずに1ページのみの閲覧で離脱したセッション数

ちなみにセッション数とは、特定の期間内にサイトに訪問したユーザーの訪問回数と覚えておくと良いでしょう。
直帰率を算出する際には、これらのデータを用いて単純な割合を計算し、直帰率を求めます。
この計算法を理解することで、直帰率のデータを活用した分析が行えます。

GA4の直帰率の解釈と魅力

・GA4の直帰率は下記の計算式で算出されます。

(GA4の直帰率)=100%-(エンゲージメント率)

※エンゲージメント率
全セッション数のなかでエンゲージメントがあったセッション数の割合

ちなみにエンゲージメントとは、ユーザーが行った特定の操作(10秒以上の閲覧、コンバージョンイベントが1件以上発生、ページまたは画面の閲覧または視聴が2件以上発生)のことを指します。

GA4における直帰率は、数字だけでなくその背景や理由を考察することが大切です。
直帰率が高い場合、ユーザーが1ページでサイトを離れることが多いことを示しますが、その理由は様々だと言えるでしょう。

例えば、ユーザーが求める情報が明確であったために1ページで問題解決できることもあります。

一方で、ユーザーエクスペリエンス(サイトの使いやすさ、内容における感動・印象などの体験)が悪かったために離脱した場合など、数字だけでは分からない背後のストーリーを考慮することが重要視されるようになりました。

また、柔軟性な考察ができることもGA4の魅力の一つです。
直帰率の他にも、直帰したページやその後のユーザーのアクションといったデータを総合的に活用することで、より深い考察が実現します。

これにより、改善施策の提案やコンテンツ戦略の立案に活かすことが可能です。
GA4の直帰率は単なる数字以上の価値があり、その解釈と魅力を理解することで、サイト改善へとつながっていくでしょう。

GA4で直帰率を確認する方法

GA4では直帰率を確認する方法は下記の2つあります。

①標準レポートから確認

②探索レポートから確認

次からそれぞれについて、確認手順の詳細をお伝えします。

標準レポートから直帰率を確認

標準レポートでは、「ページとスクリーン」のレポートから直帰率を確認できます。

1. 「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」を選択し、
画面右上の鉛筆マークを選択してレポートのカスタマイズを行う。

2. レポートのカスタマイズ画面で「指標」を選択。

3. 指標から「指標を追加」をクリックし、「直帰率」を選択。

4. 指標は上から順に表示されるため、適当な位置に直帰率の指標を移動させ、
「適用」ボタンをクリック。
※ ページ下部の表を確認すると、直帰率が表示されるようになる。

5. カスタマイズしたレポートは「保存」ボタンから保存。

探索レポートから直帰率を確認

ここでは探索レポートによる直帰率の確認手順をご紹介します。

1. 「探索」からレポートを新規作成し、「自由形式」を選択。

2.「変数」タブから指標の「+」マークをクリック。

3.指標の中から「直帰率」にチェックを入れてインポート。
※検索から探すとスムーズに見つかります。

4. 追加された直帰率の指標を「タブの設定」配下の「値」の欄にドラッグ&ドロップ。
※ 右側の表に直帰率の欄が追加されて確認することができます。

【動画】

探索レポートは非常に自由度が高いため、「行」「列」「セグメント」に確認したい指標を追加することで好みにカスタマイズできます。

直帰率が高い時に疑うべき課題点

直帰率が高いということは、サイト訪問時に1ページ目で離脱してしまうユーザーが多いと想定されます。

離脱の原因は様々ですが、まずは以下のポイントを調べてみましょう。

 

離脱の原因 着目点
コンテンツの質や適切さ ユーザーが求めている情報やコンテンツが十分に提供されているかを確認しましょう。
情報が不足していたり、分かりにくい表現や不適切な情報がある場合、すぐに離脱してしまいます。
ページの読み込み速度 ページの読み込みが遅いと離脱してしまうことがあります。ページ速度を改善することで、直帰率の改善につながることがあります。
ユーザーエクスペリエンス サイト内のナビゲーションやユーザビリティが不十分な場合、ユーザーは迷ってしまいます。そうなると即座に離脱ため、改善策を検討しましょう。

 

直帰率が高い場合、上記のポイントを踏まえながら、ユーザーの行動や意図を理解し、サイトの改善に取り組んでいくことが重要です。

サイトのユーザビリティの影響因子

サイトのユーザビリティの影響因子にはさまざまな要素があります。
まず、ナビゲーションの分かりやすさです。
ユーザーが求めている情報やページにスムーズにアクセスできるかどうかは、直帰率に大きな影響を与えます。

また、ページのデザインやレイアウトにもこだわりましょう。
情報の整理や視覚的な優先順位付けを行うことで、ユーザーが興味を持ち、ページ内での滞在時間が延びる可能性があります。

他にも、コンテンツの質や適切さもユーザビリティに影響を与えます。
情報が正確でわかりやすく提供されているかどうかは直帰率を左右すると言えるでしょう。

モバイルフレンドリーなデザインやレスポンシブ対応も重要な要素です。
ユーザーがスマートフォンやタブレットからアクセスする割合が増えている現在、モバイル環境での利便性は直帰率に直結します。

以上の要素を考慮した上で、サイトのユーザビリティを向上させる取り組みを行うことが重要です。

直帰率を低下させるための改善策

直帰率を低下させるためには、ユーザーがサイト上で求めている情報に迅速にアクセスできるようにすることが重要です。
まずは、ページの読み込み速度を最適化し、ストレスなく閲覧できる環境を整えましょう。また、分かりやすいナビゲーションや検索機能の導入もユーザーが求める情報を迅速に見つける手助けになります。

さらに、コンテンツの質を向上させることも大切です。
情報を的確に伝え、ユーザーの関心を引くようなコンテンツを充実させることで、離脱率を低減することが期待できます。

また、コールトゥアクション(CTA)の改善も有効です。
ユーザーに次のアクションを促す魅力的なCTAを設置することで、直帰を防ぐことができます。

さらに、ページ間の関連性を高める内部リンクの構築や関連コンテンツの提供なども一考に値します。これらの改善策を総合的に実施することで、直帰率の低下につなげることができます。

サイトの直帰率を下げてユーザーにたくさん見てもらうためには?

直帰率の改善には、いくつかの成功事例があり、その一つがページデザインやレイアウトの改善によるものです。
ユーザーが求める情報やコンテンツに効果的に誘導できるようなデザインや視覚的な導線の整備が行われ、直帰率が著しく低下したケースがあります。

また、コンテンツの質と関連性を向上させたことで直帰率が改善された例も見られます。
ユーザーが求める情報や関心のあるトピックに焦点を当てたコンテンツ作成や、関連コンテンツの提供によってユーザーが長く滞在しやすい環境が整えられ、直帰率が改善されたのです。

さらに、ユーザーのニーズに合わせたナビゲーションや検索機能の改善も直帰率低下につながる事例があります。
ユーザーが求める情報へのアクセスを円滑にするための機能改善や、関連ページへの適切な誘導が行われたことで、直帰率が改善されたのです。

これらの事例から、ユーザーの視点に立った改善施策が直帰率改善につながることが分かります。

まとめ

GA4での直帰率の見方について理解することは、Web解析を行う際に不可欠です。
直帰率はユーザーが1ページでサイトを離れる割合を示し、コンテンツの魅力を把握するための重要な指標です。
まず、直帰率を理解するためには、これがどのように計算されるかを把握することが重要です。
次に、直帰率の高いページを特定し、なぜそのような状況になっているのかを分析することが必要です。
また、直帰率を低下させるための具体的な戦略や改善点を考えることも重要です。
GA4を利用することで、直帰率のデータをより詳細に分析し、ユーザーの行動や動向を把握することが可能になります。
これらの情報を活用して、サイトの改善につなげることができます。

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