コラム

建設業の今の採用市場は?求人を出しても来ない理由と具体的な求人票の書き方

人材採用・教育

建設業界は全業界でみても「最も採用が難しい業種」です。
建設業は重労働と危険な環境が一般的で求職者が敬遠する傾向があることと、
求人情報の不適切な宣伝が応募者不足の原因の一つと言われています。

また、給与や福利厚生が他業種に比べて魅力に欠けるため、まずは求人情報の改善と働きやすさのアピールをすること、求職者との密なコミュニケーションと魅力的な働き方の提案が重要になってきます。

今回、この記事では採用成功に繋げるための下記の4つの項目を
・求職者を惹きつける求人内容の作り方
・デジタル化が進む現代での求人戦略
・多様性を武器に!外国人材採用のメリット
・教育と育成の仕組み作り

建設業で応募が来るときの求人票の書き方がもっと知りたいと考えている方は、シンミドウまでお問合せください。
求人票の書き方をシンミドウに相談する。

 

建設業で求人に応募が来ない5つの主な原因

先程、建設業の採用が難しい理由を簡単にお伝えしましたがもう少し詳しく見ていきましょう。求職者から見た建設業の印象は以下の5つになります。

①重労働と危険な作業環境への不安 (旧3K)
②求人情報の不適切な宣伝
③給与や福利厚生の魅力不足(新3K)
④求人情報の質の向上が必要
⑤働きやすさのアピールが不足

以上のことが原因で下記のランキングにあるように建設業の職種は有効求人倍率が高くなっていると言えます。

有効求人倍率とは1名の求職者に対しての企業の数を表しています。そのためランキングでは建築・土木技術職は1名の求職者に対して7社が競合しているといえます。

それでは有効求人倍率が高い中で求職者に求人を見つけてもらうにはどうすればいいのでしょうか。
続いては、求人を見てもらうためのツールや活用方法を見ていきましょう。

オンライン求人媒体の活用法

まず、多くの求職者に求人を見てもらうためには大手求人サイトや特化型プラットフォームの活用が有効的です。
実際にアンケート結果を見ていただくと、中途採用は約80%、新卒採用は約95%の人材が転職サイトを利用しています。

以前はハローワークの利用がメインになっていましたがデジタル化が進み、ほとんどの求職が転職サイトに登録しスマートフォンやパソコンを使い企業を自分で見つけています。

《中途採用》

 

《新卒採用》

また、自社のHPにも採用ページを作成し詳しい求人内容を掲載することや応募があった際はダイレクトに連絡を行いコミュニケーションをしっかりとることで選考プロセスのスムーズ化を図ることが可能になります。

ただ、もうすでに多数の求人サイトに掲載している企業様も少なくはないはずです。すでに求人を出しているけれど応募が来ない企業様やこれから求人を出す予定の企業様は以下のように応募者を引きつける魅力的な募集内容の作り方を参考にしていただければと思います。

求人に応募者を引きつける!魅力的な募集内容の作り方

魅力的な募集内容を作成するためには以下のポイントを抑えていただくことが重要になります。
1.ターゲット層を明確にする
2.仕事内容の詳細な説明
3.給与と福利厚生の魅力を強調
4.応募手続きの簡素化
5.写真や動画を使ったビジュアルの活用

これらの要素を総合的に考慮し、応募者が興味を持ちやすい魅力的な求人を作成することが、優秀な人材を惹きつける鍵となります。

建設業で応募が来るときの求人票の書き方がもっと知りたいと考えている方は、シンミドウまでお問合せください。
求人票の書き方をシンミドウに相談する。

まずはターゲット層を明確にする

ターゲット層を明確にすることは、魅力的な求人を作成する上で非常に重要です。ターゲット層を適切に定めることにより、求人広告が適切な応募者に届き、より効果的な採用活動を行うことができます。
例えば、経験レベルはどの程度なのかを定めるときに新卒、中途採用、シニアレベルなど、求める経験の年数や種類を特定します。
また、中途採用に関しては特定の技術や業界知識が必要かどうかを明確にし、求める技術資格やスキルを定めターゲットを決めていただくことで求めている人材からの応募を見込むことができます。

仕事内容の詳細な説明の重要性

具体的な仕事内容を明記することで、応募者は自分が応募している職位の日常業務を具体的に理解し、その仕事に対する期待を明確に持つことができます。
仕事内容を記載する上で重要なことは、「具体性を持たせる」「魅力とチャレンジを強調する」「社員同士の関係性」「成果への報酬と評価」を求人に盛り込むことです。

例えば、「具体性を持たせる」とはどのようなプロジェクトやタスクが主な業務なのかを詳しく記述します。たとえば、営業職であれば、販売する商品(新築なのかリフォームなのか注文住宅なのか等)、営業のやり方(反響なのか飛び込みなのか)などを具体的に説明します。
また、日常的な業務の流れを記載することも重要です。一日の業務の流れを示すことで、応募者が実際に働く環境をイメージしやすくなります。例えば、朝のミーティング、プロジェクト作業、報告書の作成など、日々の活動を具体的に記述します。

「魅力とチャレンジを強調する」については、仕事の魅力つまりその職で働くことの独特な魅力や、他では体験できないような特別な学びについて述べます。例えば、住宅業界だとお客様の1番高い買い物を提案することができる、建設業であればみんなが使う公共施設の建設に携われる点などを打ち出していきます。

「成長と学習の機会」は 職務を通じてどのようなスキルが身につくのか、どのような専門知識が得られるのかを強調します。また、問題解決のチャンスとして業務中に直面することが予想される挑戦や、それを乗り越えたときの達成感について記載するとより魅力的になります。

「社員同士の関係性」は多くの求職者が重要視している項目です。チーム環境として応募者がどのようなチームや部署に所属するか、チーム内の役割分担や協力のスタイルを明確に記載していただく必要があります。

また、特に未経験の採用を行う場合は管理スタイルとサポート体制: 上司やマネージャーとの関係性、サポートや指導がどのように行われるかについての詳細をかくことで初めての職種へ挑戦する不安を払拭させることが可能です。

「成果への報酬と評価」については特に営業職など売上などで給与が変動する職種については記載が必要です。成果がどのように評価されるか、どのような基準でパフォーマンスが判断されるかを明確にし、良いパフォーマンスがどのように報酬や昇進につながるのか具体的な例を提供することで魅力が上昇します。

給与と福利厚生の魅力を強調する方法

そもそも、給与や福利厚生が競合他社企業より金額が低かったり休暇が少ない場合、求人内容をどれだけボリュームアップしても求職者からの応募は見込むことはできません。ただ逆を返せば、競争力のある給与体系と充実した福利厚生は、潜在的な応募者にとって大きな魅力となり、優れた人材を惹きつける可能性を高めることが可能です。
また、給与の提示方法や社風を伝え方を変えるだけで一気に魅力がアップするのでここからは給与や社風、福利厚生の掲載方法をお伝えします。

給与で求職者の目を引く方法

まず、給与の掲載方法については基本的に固定の金額ではなく○○円~○○円のように下限と上限を設定して掲載をします。なぜなら、媒体によっては給与で求人を検索できるものもあり、固定の下限の金額のみの掲載にしてしまうと多くの求職者を逃す原因になってしまうからです。また、給与についてはモデル年収を下記の通り記載することや昇給と賞与については「〇月と〇月」や「年〇回」等の具体的な時期を掲載することで求職者が企業を選ぶ上での一つの指標になりますので記載をしていただくことをおすすめします。

【年収例】
320万円(入社1年/23歳)
430万円(入社5年/27歳)
560万円(入社7年/35歳)

職場環境を前面に押し出したPRのコツ

職場環境のアピールの仕方で一番力をいれていただくものは【写真】です。写真は文字では表現できない会社の雰囲気を伝えることができるため、できればプロの方に撮影していただいたお写真を使用した方が良いでしょう。また、写真の内容についても建設業ですと施工写真を使用することが多いかと思いますが風景の写真よりも採用活動するうえでは社員の方が
写っている写真を使用するだけで求職者からの印象はガラリと変えることができます。実際に作業している写真を掲載することで求職者が実際に働いている自分をイメージしやすいことから、よりイメージアップに繋げることが可能です。

写真の他にも採用動画の作成や動画だとハードルが高い場合は、社員からのインタビューやアンケートの内容を取り入れることでよりリアルな社風を伝えることができます。労働環境は求職者が応募をするうえで必ずと言っていいほど見ているポイントであるため、自社の魅力を伝えられるよう上記の内容を実践していきましょう。

ここまで求人内容についてお伝えしてきましたが、採用活動を行う上で新卒採用と中途採用とでは成功の秘訣は異なりますので最後にそれぞれのポイントをお伝えいたします。

新卒採用で知っておくべきポイント

新卒採用についてはまず、建設業界の現場の魅力と成長環境の紹介をしっかり行い理解してもらうことが第一歩になります。冒頭でもお伝えしましたが建設業は重労働と危険な環境が一般的で求職者が敬遠する傾向があるためまずは業界で働くメリットを伝えることが必要になります。
次に研修制度やキャリアパスを具体的に提示することで学生がキャリアステップをしていく将来の自分を想像することができます。社会人経験がない学生については具体的に働いている自分を想像させることがエントリーへ繋がると言えるでしょう。
また、そもそも学生にアプローチしていくために会社を知ってもらわなければいけません。そのためには学生との交流イベントを通じた積極的な情報提供を行うことで会社を覚えてもらい連絡をまめにとっていくことが重要になります。
また、ソーシャルメディアとインターンシップを利用したアプローチ方法も重要な手段といえます。

新卒採用においては大手企業が有利なように思えますが、自社の魅力をしっかりアピールすることができれば新卒採用を成功させることができます。まずは採用ブランディングをしっかり行い、自社の強みや魅力を理解することが活動を行う第一歩になるでしょう。

中途採用成功の秘訣

次に中途採用についてですが、まずは求人情報の発信と選考プロセスを見直すことが大切です。求人情報の発信とは応募をしてほしい人物像をわかりやすく伝えることです。どういったスキルを持っている人が自身の会社に合うのかをしっかりアプローチしていき、選考はどのくらいのステップを踏んで行われるのかも明確化することが必要です。

また、採用後もしっかりとフォローアップ体制を整えることで離職してしまうリスクを軽減できます。せっかく採用できた人材が離れていかないよう、中途採用においても手厚いサポート体制の整備を行いましょう。

まとめ

ここまで、「最も採用が難しい業種」と言われている建設業界で採用活動を行うためのノウハウをお伝えしてきました。
今は人が足りているという企業も今後、労働者は年々減っていくと言われている時代の為、今のうちに人材を確保をしておいた方が良いと言えます。
いままで採用活動を行ったことがない企業も行っているが中々応募が来ないという企業は是非、こちらの記事を参考に採用活動を行ってみてはいかがでしょうか。

建設業で応募が来るときの求人票の書き方がもっと知りたいと考えている方は、シンミドウまでお問合せください。
求人票の書き方をシンミドウに相談する。

  • この記事を書いた人